CLUB OFFICIAL 
TOP PARTNERS

FRONTALE DIARYフロンターレ日記

8/ 9 (日) 2009

カテゴリー:

成長の余地

text by

オフィシャルライター 江藤高志

カテゴリー:

フロンターレU12がいない全日本少年サッカー大会の決勝を見ていて、改めて残念な気持ちになりました。
決勝戦ではフロンターレU12を下した名古屋U12が勝利し優勝の栄誉を手にしました。それだけに、その名古屋U12との間で好ゲームを演じ、PK戦の末に敗れたフロンターレU12の可能性を思わずにはいられませんでした。

選手たちの戦いについて高崎康嗣監督は「全体的に見ればよく戦っていたと思いますし、がんばっていました」と話しています。実際、一時は逆転されながらも、しっかりと追いつく勝負強さを見せました。また、PK戦でも臆することなく「しっかりと踏み込んで、ひざ下で蹴れていた」と高崎監督は話しています。彼らは彼らなりにあの舞台でやるべき事はできていたのではないかと感じましたし、実際にちゃんと考えてプレーしていたようです。

たとえば、小柄ながら印象深いプレーを見せてくれていた藤田智裕くんは、マッチアップした選手との体格差を把握した上で「相手の体を考えて、細かいステップを増やしたりして速さで勝負してました。」と話しています。そうやって冷静に考えられる判断力もそうですし、相手に応じてプレーを切り替えられる技術があるのは日ごろの練習の賜物なのだろうと思います。ちなみにその藤田くんは「相手の最終ラインは大きかったので普通に入れても難しかったですし、うちの前の選手が早いので、裏を狙っていました。ただ、チャンスでアーリークロスを上げられなかったのは反省点です」と自分なりの課題を口にしていました。

その一方でキャプテンの三苫薫くんはチーム全体の課題について語ってくれました。「戦術的に、狭いところでサイドを使わないとか、流れを掴む戦略とか、試合の中で声を掛け合って戦術を作って行きたい。それを試合の中で自分たちで解決できてないのは問題だと思います」とピッチ上で選手たちだけで試合の流れを掴みたかったと話していました。それは非常に難しい事なんですが、彼らならやれる気もします。

実はフロンターレU12の特徴は、よく選手同士で話をするという点にあります。
チャンスでボールが出てこなかったら「なんでパス出さないんだ」としっかりと自分の意思を口にします。出さなかった選手も自分の意見を口に出します。すごいのはそうやって話し合ったとしても、ケンカにならないところです。自分の気に食わない発言があったとしても、それはピッチ上での話だと割り切れているんですね。それはこの年代に限らず、日本のチームの中でも珍しいですし、ただ世界を舞台に戦うためには必要な事だと思っています。だからこそ、彼らの伸びしろはまだまだ大きいと思っています。

もうこの大会は終わってしまいましたが、あの戦いをこれからの彼らの力に変えていく必要があります。それを確かめる舞台として、彼ら自身が掴み取ったダノンカップの世界大会が待っています。「今日は良くなかったです。ダノンカップに行くんですが、このレベルで苦戦していたら世界では通用しない。明日からまた練習をして行きたいです」と藤田くんは気を引締め直していました。

岸晃司くんとともに1ゴールを決めた瀬川ヤーシャくんはそのダノンカップについて「前にレイソルが6位になっているので、それを上回りたいです」と目標を掲げています。どんな結末になるのかはわかりませんが、10月にブラジルで行われる本大会までに、まだまだ成長の余地はあると思います。何しろこの年代は吸収が早いですからね。この悔しさをバネにダノンカップでの活躍と、朗報を期待したいと思います。

  • ツイッター
  • フェイスブック

関連する日記

share with friends!
Tweet
FB Shere

2022-05

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最新の日記

過去の日記

カテゴリー

PAGE TOP

サイトマップ