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2005年08月 アーカイブ

2005年08月09日

プレシーズンマッチ

海外から多くのビッグクラブがプレシーズンマッチを行うために来日した。
レアル・マドリード(スペイン)、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)、フィオレンティーナ(イタリア)、バルセロナ(スペイン)など、そして川崎フロンターレが対戦したイングランドプレミアリーグのボルトン・ワンダラーズFCだ。

私も現役時代に多くのビッグクラブの有名な選手を相手に、プレシーズンマッチを行うことができた。例えば、ブラジルのチームでは、鹿島監督のトニーニョ・セレ-ゾ(ブラジル代表)がMFでプレーしていたサンパウロFC、今年引退した1994W杯MVPロマーリオ(ブラジル代表)がプレーしていたフラメンゴ、イタリアでは、バレージ(イタリア代表)やマルディーニ(イタリア代表)、後にチームメートとなり2トップを組んだこともあるマッサーロ(イタリア代表)がプレーしていたACミラン、バティストゥータ(アルゼンチン代表)やルイコスタ(ポルトガル代表)がチームを引っ張っていたフィオレンティーナなど、今思えば信じられないくらい貴重な経験ができた。

等々力で行われた「川崎フロンターレ vsボルトン・ワンダラーズFC」の記念すべき試合は、川崎初の国際試合で、勿論フロンターレでも初めてであった。ジュニーニョ、アウグストといった主力を欠いてはいたがフロンターレの選手たちは、ホームという慣れた地で激しくかつ伸び伸びプレーしていた。試合はフロンターレが逃げ切ってもおかしくない状況だったが、ボルトンも意地を見せ、辛うじて1対1の引き分けに持ち込み終了した。

ボルトンはスケジュール的にも中一日で試合という厳しい状況で「あのコンディションで、あれだけできればいいんじゃない」という寂しいとも思える声もあがっていた。観戦した人がどう感じるかは自由だが、個人的にはオコチャ選手のタイミングのいいドリブルやフェイントなどは見ていて楽しく、最も沸かせてくれたが、昨シーズン、プレミアリーグ6位のチームがあのレベルだと納得いかない部分はあり「もっとできるだろう!もっとやって欲しい!」と期待していたところはあった。サッカーにはそれほど詳しくない人が見たとき、世界のレベルを勘違いされると恐ろしいとも思えたが、今の時期行う試合はこんなものでも仕方ないのか…。

今回、一早く来日したレアル・マドリードは2戦目こそ素晴らしいサッカーを魅せてくれたが、初戦の東京V戦は、ファンの期待を裏切る形で0-3の完敗だった。来日間近でコンディションが悪いとはいえ、相当東京Vを甘く見たに違いない。現在Jリーグでなかなか調子が出ず低迷している東京Vを相手に、持っている力の半分も出せなかったのでは…。

戦う気持ちが薄ければ当然疲れた身体は動かない。サッカーに限らず何にでも言えることだが、気持ちがあれば多少の疲れもカバーできるもので、高い技術があるレアルの選手であれば十分観客を沸かせられるはずだった。プレシーズンマッチは、世界のスター選手のプレーを実際に見たい、日本のチームや日本の選手が世界を相手にどれだけの力を出せるのか見てみたいと思っている人も沢山いる。

選手自身も戦ってみて実際に自分のプレーが世界に通用するのか、世界との差はどこにあるのか感じたいはずだ。目的もなく、ただのビジネスで終わらせるのであれば、選手のためにもプレシーズンマッチは行わないほうがいい。お金を払って観戦に来てくれている人たちのためにも、サッカーを愛する子供たちのためにも、夢を与えてくれる憧れのスーパースターである以上、ピッチに立ったら真剣に本気でプレーしてほしい。これからも、みんなに手応えがあり収穫のあるプレシーズンマッチであることを期待したい。

2005年08月26日

ボカ・ジュニオルスU-18!

先日、ボカ・ジュニオルスU-18(アルゼンチン) が来日し、日本各地のU-18 選抜チームやJクラブU-18と国際親善試合を行った。私は、U-18 静岡県選抜との試合を観戦した。
ボカといえば、アルゼンチンの強豪で、これまでにもディエゴ・マラドーナをはじめバティストゥータ、カニーヒア、ヴェーロン、パレルモ、リケルメなど世界的にも活躍しているスター選手が在籍し、強くて有名な人気のあるクラブだ。

試合前、今回ボカのチームに帯同していたフェルナンド・モネールに久しぶりに再会した。モネールとは、Jリーグが開幕する前、私が東芝サッカー部でプレーしていた時に、アルゼンチンから来日し、全日空の選手としてプレーしていて対戦したのが初めてだ。私とは何から何まで対照的な選手で、できることならマークされたくない嫌な相手だった。

当時、東芝にもアルゼンチン選手が3名在籍していたことから東芝の寮に、よく遊びに来ていて顔を合わせた。また、アルゼンチンに遠征し、ボカと練習試合を行った際、ボカのホームスタジアム「ボンボネーラ」にも出向いてくれて、ピッチで試合前に記念撮影をしたり、アルゼンチンで過ごした懐かしい思い出がある。その後、Jリーグの舞台でも対戦し、1993年オールスターでは、WESTチームで共に戦い、引退した後も何度か一緒に仕事をした友人である。

そんなモネールがボカのロッカールームまで私を案内してくれて監督やコーチを紹介してくれた。ロッカールームでは、準備を終えた選手たちが、これから試合が始まることを私たちに伝えてくれているかのように気合の入った声を全員で荒げ、全選手の顔つきは戦いモードに入ていた。十字を斬る選手や祈りを捧げる選手など様々で、親善試合とはいえ彼らにとっては毎日が闘いで、そこには真剣さがあり手を抜くということはありえない。

試合は暑さのため、35分ハーフで途中給水タイムが設けられた。試合開始から予想通り、ボカの力強さとスピードが静岡県選抜を圧倒した。途中、技術的にも優れている選手が多い県選抜も意地を見せたが、もう既にプロでも十分通用し、将来アルゼンチンを代表するのであろう逸材の選手たちのプレーは日本選手のはるか上をいっていたように思えた。ゴールへ向かうプレーや相手のボールを奪うプレー「ここはチャンスだ!」というときの抜群のスピードと迫力は、アルゼンチンならではで、特に日本の選手とは異なっていた。若手育成には定評があり、世界に通用するスター選手を次々と輩出している国だけに、今回の親善試合で彼らから日本のU-18 世代が感じさせられたものは大きかったのではないか。今後、上を目指していく選手たちだけに、この試合は刺激になったはずだ。

ボカU-18の若手選手の強烈さを間近で観たことで、FIFAランキング1位のブラジルに次ぐ2位、アルゼンチンの強さを納得し、モネールに再会できたことで、ディエゴ・マラドーナがプレーしていた「ボンボネーラ」を思い出し、久しぶりにアルゼンチンを感じた一日だった。

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