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4/24 風間八宏監督就任記者会見[全文]

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風間八宏監督就任記者会見(全文)
2012年4月24日(火) @川崎フロンターレ 麻生グラウンド

風間八宏監督

≪監督から挨拶≫

こんにちは。反応ないですね。大丈夫ですか。みんな知っている人なのに。ここに来るまでに筑波大学とかフジテレビとか諸々かなり仕事が多かったので、実際こういう仕事に就けるかどうか大きな問題だったと思うんですけど、すべてのところでとても快く受け入れてくれて、背中を押してくれました。もちろんフロンターレも僕に対してすごく熱意を持って接してくれていろいろな努力をしてくださいましたので、今ここにいると思っています。もちろん途中ですからどんな風にしていくのか、これからもっと選手を見極めながらやっていこうと思いますが、できるだけ魅力のあるボールを持った選手も楽しんでいることがわかるようなサッカーをしていきたいと思います。皆さんにはたくさん応援してたくさん露出していただきたいので、ぜひよろしくお願いします。

≪質疑応答≫

Q.風間監督はJリーグのクラブから以前からオファーもあったかと思うんですが、このタイミングでオファーを受けられたことについてどういう状況であったのか

A.3つ理由があります。ひとつはフロンターレさんから考える余地がないぐらい積極的に監督をやってくれないかと。そしてチームを構築してほしいということを告げられたこと。これが一番大きなものです。もうひとつは自分がいろいろなことに関わりながら、ここ3年ぐらいで頭の中がだいぶ整理できてきたかなということ。それから先ほども言ったとおり、周りが僕を快く押し出してくれたこと。この3つだと思います。なかなかすべてが揃わないと自分の場合は動けなかったので、そのへんはタイミングというかちょうどいい時期だったと。縁だと思います。

Q.シーズン途中からの就任ということですが、ここまで成績があまり良くないという理由で前監督が解任。どんなところが課題で、これからどういう風にアプローチしてどう立て直していくのか?

A.実際、前のチームと比較する気はないんですよ。特別なことをするというよりも、彼らひとりひとりが持っている資質を上げていこうと。例えばスピードひとつを上げるとしても、走るスピードもありますけども、それよりもボールスピード、それからボールを止めてから蹴るまでの間隔。それから周りを見つけるという早さ。これが揃って相手と戦える判断になると思いますんで、ここだけでも上げていけばかなり違うものになっていくと。もちろんその先には動きの問題だったり、いろいろあると思うんですが、ボールを取られずにサッカーをすることを目的にやっていきたいと思います。もちろんその目的はゴールですけれども、そのへんの目的を間違えないようにやっていきたいと思います。

Q.今日練習前にコーチの方々と話されて、選手にも話されていましたけど、初日を振り返ってチームの雰囲気はいかがでしたしょうか?

A.まあ、選手も緊張していたと思いますし、僕もはじめはすべてがわかるわけではないですから多少の緊張はありましたけれども、やはりまずスタッフと前から話しをしていて、とにかくスタッフの目を揃えなければならないと。僕が何を見ているのをわかって欲しいという事を伝えて、それから練習に入るという形をとりました。選手もだんだん積極的にやってくれましたし、初めに比べるとだいぶ積極的に何かを主体的にやろうという選手がかなり出てきたので、一日目にしてはすごくよかったという手ごたえがあります。

Q.3つの理由であげていた2つ目のご自身が頭の中が整理できてきたということについて具体的に。

A.14年前に現役を引退して、ドイツやチェコに行き、いろんなところで整理はしてきたつもりだったが、テレビで世界中のものを見たり、子どもたちを指導してきたこと、そして大学生を通じて、日本の選手たちの特性がわかってきたこと。例えば、18歳から21歳でもまだまだ選手は変化する。意外と吸収力はあるし、意外と知らないことが多いんだなということ。自分の中ではサッカーは当然システム論はあるんですが、それよりもはっきりしたものがあると。手でボールを扱うスポーツであれば、それが比較的簡単に見えてくるという考え方が自分の中ではっきりして、しかもそれが大学で自分が教える中である程度できてきた。もちろん、フロンターレにいる選手たちはそれ以上に能力が高いと思っているので、そこで、どのぐらいの時間で彼らが理解して身に着けてくれるのか。大変ですが、それは楽しみでもあります。

Q.サポーターが「常識を疑うことが変革の出発点」という横断幕を出していました。新しいものを見せてくれれるのではという期待があると思いますが、そのへんはどう考えていますか?

A.まだ始まったばかりなので、選手もすべて把握している訳ではないので、あまり大きなことは言えないが、自分自身が14年前に指導者になって常識だと思っていたことが、今では少し恥ずかしい非常識になっていることがかなり多い。それが常識というもの。そういう意味では、僕自身が変化していくことが、そのまま常識を変えることにつながる。どこの世界でもそうだと思いますが、この先、何年か先にどんなことが起こっているかは誰も予想できませんが、今あることをあるがままにやるのではなく、もっと可能性があるんじゃないか、こうすればもっと面白いんじゃないかなと考えていくこと。みんながそんなこと無理に決まっているじゃないかと言えば、逆にそれがいいこと。じゃ、それを見せてやろうかなというのが、今までの自分の生き方なので、もっと僕自身も探していきたいし、選手たちと共に探して行けるんじゃないかと思っています。

Q.風間さんがフロンターレでやりたいサッカーはどういうもので、それは何対何のサッカーなのか?

A.正直言うと、理想はありません。なぜかというと、それは選手の中で決めることで僕がやることではないですから。一番は、もちろん90分間ボールを持ち続けて選手が楽しんでやること。球技である以上、ボールを持たずに考えることはないですよね。例えば手でやるスポーツで、ボールを持っていない、ボールを取られることを考えるスポーツはないですよね?だから堂々と自信を持って、ボールを持つサッカーをしていって欲しい。そのなかで選手たちの発想が出てくる。何対何というのはありません。その中で僕があれそっちに行くのと思うことがあって、まったく違う方向に行っても、それでとんでもない結果を出してくれればそれは面白いと思う。元から当てはめる気もないですし、彼らが作っていくものにもっともっと大きくしていこうと考えています。それが僕の理想だと思っています。

Q.途中からの就任でこれからだとは思いますが、今季の結果についての目標設定はありますか?

A.正直、選手を見てからではないと判断できないとも思っています。当然、結果は大事で、僕の中で作らないといけないとは思っていますが、僕が一番大事にこだわっているのは、どう勝つのか。そこにこだわっていきたいと思っています。それが結果になるんじゃないかなと。何位という結果よりも、どう勝つか、どう勝つかを求めて、何試合勝つか、それが僕の中での結果になると思っています。そういう気持ちで今シーズンはいます。

Q.最初の試合まで4日しかないが、どういうことを心がけているか。その相手が古巣の広島であるということについて。

A.確かに4日間しかないが、それがゴールではない。当然、この4日間の中でどれだけできるかが、2ヶ月後、3ヶ月後、一年後に続いていくことだと思っていますので、特別に意識することはない。ただこの4日間でどれぐらいの考え方を彼らに持たせることができるのか。持っているものの最大限をどれだけ出せるのかということを練習してるつもりです。それから広島については、うーん、広島の人はみんな好きですけど、それほど何か意識していることはない。森保、言っちゃいけないですね。森保監督については、電話をしたりいろいろしているので、一緒にいいゲームがしたい。そのぐらいです。

Q.テレビの仕事をして得たものと、フロンターレで生かしていきたいことは?

A.簡単にいうと、世界のサッカーを見てきたのは、やり方ではなく選手の質ですね。今までたくさんの選手を見てきて、もし自分がここでサッカーをさせるならどうさせるのか、そういう考え方で選手たちを見てきた。それによってはっきりするのがいくつかあって、同じようにフロンターレの選手たちも、彼らの特長をどう生かすか、どうグラウンドで表現できるようにしてあげるか。そのへんがある程度明確になってきたのかなと。誰のサッカーとか、どこのサッカーとかではない。ただ、数という点ではいろいろな現場で練習なども見させてもらってきたので、そのへんは以前よりも整理がついていると思います。

Q.フロンターレに以前持っていた印象とどうやって選手の力を引き出していきたいか?

A.すでに練習したあとなので、また印象が少し変わってきましたが、前線の選手に個性のある選手が多い。ドリブルができる、強引にいける選手が多いなという印象が強かった。今は、それを生かすためにどういう風に、例えばフリーで受けることが出来るか。敵と戦うとはどういうことなのか。ボールを扱うスピード、止めること。どのぐらいできるのか。それをどうアプローチしていけば、彼らの持っているものに磨きがかかるのか、それがうまくいくとすべてがスピードに変わる。正確性はスピードに変わる。それを伝えていくと十分個性が出てくると思います。

Q.采配はジャージですか、スーツですか?

A.着物はないですよね。ジャージが楽なのかな、と思ってます。

Q.地元・川崎のみなさんに一言ください。

A.フロンターレというチームは、ものすごく地域に根ざしていることをよく聞いているし、見ていますし、Jリーグの理事もやっていたので、フロンターレがグラウンド以外の活動をどれぐらいやっているのかも把握しています。本当に一体になって頑張っていきたいし、自分もその仲間にぜひ入れてもらいたいなと思っています。

Q.少し意地悪な質問ですが、選手の顔と名前はどれぐらい一致してますか。それと理事は今後どうされるのか?

A.Jリーグの理事のほうから言うと、退任届けを出しました。JFAの理事はまだ6月の任期までは置いておくようです。あと顔と名前は、写真やテレビだとわかるんですが、グラウンドで見るとまだよくわからない。名前はみんな知っていますし、半分ぐらいは一致してると思うが、サッカーになるとよくわからないときがある。これからゆっくりやっていきます。今、ちゃんとわかるようにマグネットを作ってもらっています。ただ、もちろん全員のことを知っています。

Q.今日の一日で選手の印象が変わったとのことだが、どういう部分で。

A.できる部分とできない部分ですね。できない部分は、これからの伸びしろだと思っています。もうひとつは、同じレベルにいる選手といない選手。そのへんが見えたかなと。すべてではないですが、自分の印象とは違ったところはありました。まだこのくらいのことができないんだなとか。こういう選手もいるんだ。試合を自分が外で見てきた時よりも、自分が思っているよりも能力が高いな、しっかりとボールを持てるな、などと感じた選手もいました。一日ではなんともいえませんが、そういうところはありました。やはり外で見ているのとは違いました。

Q.今日の練習は、初日ということもあり、そういう部分を見るためのメニューだったのでしょうか?

A.いや、違います。ちゃんとしたトレーニングでしたし、これを続けていかないと意味がない。見ていることは同じですから、そのために練習してもらいました。

Q.目標に関しては、どう勝つかと言っていましたが、クラブとしてはタイトルという目標があり、そのために監督をお願いされたと思うが、そのあたりはクラブと話しているのでしょうか?

A.もちろん話はしていますが、順位は何も言われていません。当然、どう勝つかを求めていかないと勝てない。どう勝つかを言い訳にしているのではなく、その確固たるものがないとタイトルも取れないし、上にはいけない。そういう過程の話です。僕は負けるのが嫌いですから。どう勝つかを確立していかないとそこにはいけない。今日は勝つけど、明日は負ける。たまたま勝ったけど、次は勝てない。そういう試合はしたくないので、着実に迷わないようにどう勝つかを追求していくことが最善の結果を生むと思っているので、そのつもりで言ってます。

Q.監督はボールを失わないサッカーということを言っていました。ボールを失わないサッカーの先にゴールがあると思うが、もう少し教えてください。

A.始まったばかりなので、細かいことは正直言いたくないが、ボールを失わないということは何かというと、簡単に言うと、逃げるのではなくて、サッカーでは横パスもバックパスもいらないということ。ボールを失わないでずっと点を入れていれば、相手からボールを奪うのは、きっと自分たちが得点を取った後。それが一番ですよね。そこまで目指すということです。ですから、ボールを失わなければ、相手には何も起こらない。そのことを選手には意識してもらいたい。一人ひとりがしっかりと判断すれば、どんな相手が来ても戦えるようになる。そういう選手たちになるようアプローチしていくということです。

Q.ボールを失わないサッカーということで、手を使う球技のようにサッカーを進めたいということでしょうか?

A.サッカーを進めるというよりも、手を使う球技でスペースに投げるスポーツはあるかなということです。手元から手元にボールが入りますよね。それの何がいいかと言うと、スペースには人間を使うよりもボールのほうが絶対に早い。人間にあわせなければいけない。ですから、スピードを追求していけば、当然ですが、相手を外すこと、足元にボールを入れること、それを臨機応変にできれば、面白いサッカーになると思います。

Q.少し非常識なサッカーといいますか、馴染みのない表現で指導されていますが、時間がかかるという不安はありますか?

A.いや、今日選手たちがやってくれてすごく吸収しようとしてくれている。選手たちは楽しくないと動かない。彼らがもっと自分の発想でもっとうまくなりたいと思ってくれるようなグラウンドを作るのが僕の仕事だと思っていますので、よく言われますが、自分では非常識だとは思っていないです。意外とちゃんとしているつもりです。

Q.今日の練習では、相手を外すやり方や、味方を見るな、敵を見ろなどの指示が飛んでいたが、そういう部分が攻撃を組み立てていく上の肝になるものなのか?

A.すべてですね。どれかひとつあればいいわけじゃない。例えば、パスをもらうのでも、パスの出し手と受け手が一致しないといけない。すべてひとつではいけない。全てを身につけて、初めてひとつの技術になる。身体を扱う技術、頭の中をコントロールする技術、ボールを扱う技術、それも全部技術。ひとつひとつを教えるのではなく、そのなかでそれぞれが結びついたら面白いサッカーになると期待しています。


以上

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