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OB'sコラム

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2007 / file04

異国のサッカー

久野智昭
Kuno,Tomoaki

1996年、東京農業大学よりフロンターレの前身、富士通川崎に加入。本職のボランチに加え、サイドもこなすユーティリティープレーヤーとして9年の長きにわたりフロンターレを支える。2005年12月、惜しまれつつも引退。現在、フロンターレ強化部スカウト担当として人材発掘に邁進中。
1973年9月25日生まれ、静岡県出身。170cm、68kg。

今回はフロンターレがACLの準決勝で対戦が予想されていたAL HILAL(サウジアラビア)、AL WAHDA(UAE)の試合をスカウティングするために、サウジアラビアとUAEに足を運んだときのことについて書いてみようと思います。

9月19日〜28日UAE(ドバイ)に飛びました。僕らが視察に行ったこの時期は、ラマダン中(イスラム教徒が教典コーランの啓示を祝う月であり、飲食は日没後から日の出前しか行いません)で、この時間に食事をするとしたらホテルのレストランだけでした。

この時期の気温は昼間40℃ということもあり外を歩いている人はほとんどいません。各クラブのトレーニングもこの時期は暑くそして、ラマダン中ということもあって21時からでした。この時間でも35℃で湿度も高く見ているだけで汗がふきだし息苦しい状態でした。選手はラマダン中、朝と夜が逆転した生活を送っていました。この中で、ACLの試合が行なわれていました。

第一戦AL WAHDA(UAE)のホームで行われた試合は、キックオフが22時、この時間でも気温は35℃ぐらいで暑さに強いと思われていた両チームの選手が足をつるなど精彩を欠き0対0の引き分けでした。暑さそしてラマダン中ということもあり、お互いコンディションがあまりよくなかったように見えました。


9月25日サウジアラビアに移動し、第二戦9月26日AL HILALのホームでの視察を行いました。
お互いがホームとアウェーでの戦い方を変え勝ちに徹したサッカーをしていました。現場で体感したことのないくらいお互いがはっきりしたホームアンドアウェイの戦い方をし、そして中東独特の雰囲気を味わうことができとても幸せで興奮しました。この試合はアウェーのAL WAHDA(UAE)が先制し追いつかれましたが、アウェーゴールで勝利しました。

 今回のACL視察でタイ・韓国・インドネシア・イラン・UAE・サウジアラビアの6カ国でのサッカー環境や文化触れられたことは今後のサッカー人生に必ず役立つに違いないと思います。

そして、これらの視察にあたって安全面など不安なところもありましたが、何の問題もなく行けたことに対して視察に関わった全ての人に感謝の気持ちでいっぱいです。

2007年10月10日 久野智昭

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