モバイルフロンターレ

OB'sコラム

Tatsuru'sチェック!

2005 / file02

九州!

向島 建
Mukojima,Tatsuru

1966年1月9日静岡県生まれ。静岡学園高-国士館大-東芝を経て1992年清水エスパルス入団。1993年Jリーグオールスター戦出場。1997年川崎フロンターレへ移籍。以来2001年の引退まで要衝としてチームを支える。2002年から川崎フロンターレフロントスタッフ。2003年にはフットサル日本代表候補に選出。「SUKISUKI!フロンターレ(iTSCOM)」やサッカースクール・サッカー教室・講演・フットサル解説など川崎のサッカー伝道師として多方面で活躍中。

今年度の全国高校サッカー選手権大会は鹿児島実業の優勝で幕を閉じたが、最近の九州勢は全国的にもレベルが高く、身体的にも強く将来楽しみな選手が育ち、多くのJクラブが注目している。既に高校も来年に向け新しいチームがスタートし、各県では新人戦が行われている。

私は今年スカウト業務にも携わることで早速、九州は熊本県大津町に飛んだ。

第26回九州高等学校サッカー新人大会は九州各県で行われた新人戦で2位以内に入った8県16チームで行われた。この時期は、1・2年生の新メンバーでチームが組まれ、チームの状態や仕上がりはスタートしたばかりでまだまだ時間はかかるが、そんなことよりも、この時期に県外のチームとレベルの高い激しい試合が繰り広げられ経験することは、たくましい選手を育成し九州全体のレベルを上げる一つの要因でもある。また、それらは経験と熱意ある指導者たちがお互いにコミュニケーションを取り合い積極的に取り組むことで、常に選手育成とチーム力向上を目指し、九州のサッカー発展に努めている。

私が見た今大会は初日から雨と強風で午前の試合が翌日延期、二日目も雨と強風、三日目は雪から雨という悪天候が続いたが、そんなことは気にする様子もなく、選手たちは平気で黙々とプレーしていた。救急車が毎日出動するほど激しい試合が繰り広げられた。

現時点では鹿児島実業は実力的にも一つ抜けていた気がする。東海大五もパワフルで能力が高い選手が揃う。熊本大津はしっかりとパスを繋ぐサッカーを心がけ今後が楽しみな選手がいた。

全体的に守備陣は大柄で高さと強さを兼ね備えた選手が各チームに多い。九州でもチームによってそれぞれカラーは異なるが、サッカーはパワフルで精神的にも普段から鍛え抜かれていて最後まで諦めないタフな戦いをするというのが特長だろう。

試合を観戦すれば、ある程度来年度の戦力は伺えるが、高校での1年間は選手を大きく成長させるため、身体的にも精神的にもたくましい九州の選手からは、これからも特に目が離せない!

2005年02月22日 向島 建

>ページのトップへ