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2008年10月 アーカイブ

2008年10月01日

多摩川クラシコ

今回は「多摩川クラシコ」について書いてみようと思います。

2008年9月20日(土)に行われた第14回多摩川クラシコは、1対0でFC東京が勝利を収めました。これで、対戦成績は5勝4敗4分でFC東京が一歩リードになったわけですが、これまでも、数々のドラマッチックなシーンを生んできました。


歴史を振り返ってみると、J2での対戦以前にも1999年JFL時代から川崎フロンターレ対東京ガスとして、お互いライバル同士戦ってきました。
1999年の第24節の対戦は、自分がプレーした中でも最も記憶に残るゲームの一つです。退場者1人を出し、足をつらせる選手が多い中、120分戦い0対0の引き分けというまさに死闘という一戦でした。

当時、等々力競技場に駆けつけてくれるサポーターの数は、3〜5千人でした。現在では、2万人近いサポーターが応援に駆けつけてくれています。
1999年の32節には「一万人大作戦」というキャンペーンを行い、一進一退の攻防を繰り広げ3対2で勝利を収めJ1昇格に大きく前進しました。そして、この年に両クラブ揃ってJ1リーグ昇格を果たしました。


1999年のJ2時代は相性が良かったのですが、2000年J1ではFC東京に2戦2敗となり、この年J2に降格となりました。J2降格後、再び選手・クラブが力をつけて2005年J1昇格を果たしました。
2000年の降格があったからこそ、今の強いフロンターレがあると思います。だからこそ、多くのサポーターが等々力やアウェーにも、足を運んできてくれると思います。

川崎フロンターレとFC東京が『永遠のライバル』と、「FCバルセロナとレアルマドリッドの対戦(エル・クラシコ)」のような、歴史ある激しい戦いをこれからも繰り広げていって欲しいと思います。

このように、切磋琢磨してきた両クラブが、何十年と続いていくクラシコ(スペイン語で伝統の一戦)になっていくことは間違いありません。
そして、両クラブがJリーグを盛り上げていって欲しいと思います。

2008年10月10日

ダノンネーションズカップ

今回は、先日フランスのパリで行われた、「ダノンネーションズカップ」世界大会での報告と、U-12の子供たちの様子について書きたいと思います。この大会は、世界の40カ国が参加するU-12年代の大会で、川崎フロンターレU-12は“日本代表”として参加しました。

大会形式としては、40チームを5チームずつの8グループに分け予選リーグを戦います。その後、予選の1位・2位トーナメントで1位〜16位を、3位・4位トーナメントで17位〜32位を、5位のチームは2グループに分け再びリーグ戦を行った後に33位〜40位の順位決定を行います。また、予選リーグは1試合15分1本(ハーフタイムなし)、順位決定戦は20分1本で行われ、決勝戦のみ10分ハーフの1試合20分で行われます。

川崎フロンターレU-12(日本)は、予選リーグで「オーストリア・モーリシャス・ウルグアイ・アメリカ」と同じグループになりました。初戦のオーストリアには0-0の引き分け、第2戦モーリシャスには2-0で勝ち、第3戦のウルグアイにも2-0と勝ちを収め、つづくアメリカには1-1で引き分けますが、2勝2分けの1位で予選を通過しました。当然!優勝を目指し臨んだ決勝トーナメントでは、1回戦でロシア(今大会2位)に1-2と惜しくも敗れ、9位〜16位の順位トーナメントに回ります。その後、スイスに2-0・トルコに1-1(PK3-2)と勝ち進みましたが、最終戦の南アフリカ戦では0-5で敗れ、川崎フロンターレU-12は“10位”、優勝は地元フランスという結果で幕を閉じました。

子供達は今大会、もちろん優勝を目指していましたし、試合を通じてそれは強く伝わってきました。ロシア・南アフリカに負けた時には涙を流している子もいました。しかし僕は、“10位”というこの結果は非常に素晴らしいことだと思っています。なぜなら、子供たちは本当によく戦いましたし、今ある最大限の力を十分に発揮していたと思うからです。当然良いときもあれば悪いときもありましたが、常に前から相手にプレッシャーをかけ、ボールを奪えばゴールを目指し、攻守の切り替えが目まぐるしいサッカーを展開していました。試合を重ねていくにつれ、チームが1つになっていくのも感じましたし、子供たち1人1人が一段と大きくなったような気がします。

また、サッカー以外のところでも“世界”を感じたのではないかと思います。なれない環境(親元を離れての団体行動・食事・言葉)の中、食事の面では僕自身もフランス料理という良いイメージを持っていたのですが、想像とは大きく違い、子供たちは特に苦しんだのではないでしょうか(笑)
他の国の子供たちのコミュニケーションの積極性に圧倒され困っていた子もいましたが、時間と共に自分たちから会話をしてお互いの名前を覚えあったり、中には最終日にユニフォーム交換をしている子もいました。“サッカー”という1つのスポーツを通じて、こんなに多くの国々が繋がっていることを子供たちは感じたのではないかと思います。

この世界大会を通じて、子供たちは本当に多くの経験をしたと思います。前々回のコラムでも書きましたが、こういったサッカーやそれ以外での経験を通してこれからの成長に繋げて行って欲しいと思います。
また、僕自身も“世界”を感じてきたので、それはまた僕なりに分析をし、感じたことを次回書きたいと思っています。

2008年10月20日

多摩川‘コ’ラシコ

先月9月20日(土)、FC東京との伝統の多摩川クラシコの前座で、U-13チーム同士の、多摩川‘コ’ラシコが行われました。
前回のコラムで、浦和レッズU-13とのボーイズマッチについて書かせていただきました。あれから2か月。選手たちがどのように変わったか、成長できているのかどうか、私自身非常に楽しみにしていました。

今回の多摩川‘コ’ラシコは、トップチームの多摩川クラシコと並行する形で何日も前から大々的に告知され、プロモーションムービーも作成され、それらを身近に触れられる中で、選手たちのモチベーションは非常に高くなっていました。チームスタッフや関係者の方々にはとても感謝しています。

HOME等々力はやはり安心感があるのか、試合当日は、いつもと変わらない選手たちがいました。前回のボーイズマッチの経験が生きているということもあると思います。
試合前のミーティングでは、いつもと同じように戦おういうことを再確認しました。そして、こういう舞台で試合ができるという、感謝の気持ちを持って戦おうという話をしました。感謝の気持ちとは、言葉としてお礼を言うことだけでない。プレーで見せること。それは、いいプレーをしなければいけないということではなく、一生懸命、全力で、最後まで戦い抜く姿を、自分に関わってくれている全ての人に見せること、感じてもらうこと。感謝の気持ちを持って、ベンチにいる選手やスタッフみんなが一丸となって、最後まで戦おうという話をしました。
ウォーミングアップから、テンションが高くなっていました。よく声も出て、みんないい表情をしていました。これならやってくれるだろうという雰囲気がありました。勝つか負けるかはわかりませんが、いつも通りの力を発揮できるだろう、楽しんでプレーできるだろうという雰囲気がありました。

実はこの多摩川‘コ’ラシコの約1か月前、U-13のある大会で、今回対戦するFC東京深川と試合をする機会がありました。結果は、1-5の惨敗。良い所がほとんどなく負けてしまいました。自分たちのサッカーを、全くといっていいほどやらせてもらえませんでした。これまで自分たちがやってきたことが、まだまだだったんだなということを感じさせられた試合でした。この経験があったからこそ、多摩川‘コ’ラシコまでの1ヶ月間でどうすべきなのかということが明確になったのは事実です。そのやるべきこととは、これまで取り組んできたことの質をさらに高めること、そのために徹底して取り組むこと。選手たちも自覚して、その後のトレーニングに取り組むことができていたと思います。

試合は、立ち上がり続けて2失点。ロングシュートとコーナーキックであっという間に0-2にされてしまいました。私を含め、選手たちも1か月前の1-5の惨敗が頭をよぎったことと思います。しかし、まだ負けたわけではない。ピッチに立っている選手たちは、よく耐え、そしてチャンスも作りながら、前半をよく戦ってくれ、0-2で折り返すことができました。
私の指導の仕方ということもあるのかもしれませんが、このチームの特徴として、ゲームの立ち上がりが良くなく、でも、あきらめずに戦い抜く強い気持ちを持っているので、後半に追いついたり逆転したりすることができるという力があり、これまでも何試合かありました。
ハーフタイムでは、少し落ち込んで帰ってきている選手たち、そして、これから試合に出ようとするベンチにいた選手たちに、まずは、自信を取り戻させることが先決でした。「自分たちはやれる、そして、これまでも追いつき逆転した経験がある。0-2で負けているけど、得点するチャンスも何度かあった。今は負けているけど、試合に負けたわけではない。あと18分ある。ベンチにいる選手たちも、ピッチでプレーしている選手たちと一緒に、一丸となって戦おう。」そういった主旨の話をして送り出しました。
後半も、立ち上がりは押されるものの、徐々に自分たちのサッカーを表現できる時間帯が増えてきました。たくさんのサポーターの皆さんに応援していただき、選手たちの力になったことは間違いありません。そして、サッカー番組でも一瞬映像を流していただけるほどのスーパーボレーシュートで1-2とすることができ、その後も攻撃の手を緩めず、相手のクリアボールに素早く反応し、みんなの気持ちを乗せてゴールへ流し込み、2-2の同点とすることができました。試合終了の笛がなるまで、逆転することを目指して戦いましたが、2-2のまま試合終了となり、今回の多摩川‘コ’ラシコは、同点で終わりました。
追いつくことができたのは、選手たちの頑張りもありますが、最後まで応援し続けてくれた、サポーターの皆さんのおかげだと思います。2ゴールともHOME側のゴールです。選手たちにとって、非常に心強かったことと思います。私自身もすごく嬉しかった。すべてに感動しました。久々に、鳥肌が立つという経験をしました。
こういった舞台を用意してくれたチームスタッフと関係者の方々、最後まで応援し続けてくれたサポーターや選手の家族のみなさん、試合をコントロールしてくれた審判団や、白熱した試合をすることができた対戦相手のFC東京深川の選手やスタッフのみなさんに、この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。本当に、どうもありがとうございました。私自身も、お礼という言葉だけでなく、今後も一生懸命、全力で取り組んで、感謝の気持ちを表したいと思います。

選手たちは、この経験を生かし、現在も成長し続けています。みんないつも一生懸命、全力で取り組んでいて、本当に素晴らしいです。

次に等々力のピッチで試合をするのは、トップチームで———。
選手たちには、夢を持ち続けて今後も取り組んでいってほしいと思いますし、私自身も最大限のサポートをしていきたいと思っています。

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