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2008年11月 アーカイブ

2008年11月07日

等々力

先日、Jユースカップ(Jリーグユース選手権大会)を等々力陸上競技場で行いました。
相手はアルビレックス新潟です。結果は3-1の快勝でした。前半、押しぎみに試合を進めながらもミス絡みで1点を先制されてしまいましたが、後半、サポーターの後押しもあって3点を奪って逆転勝ちです。

この日の等々力は、僕たちU-18の試合前にサテライトの試合が行われていたため、多くのサポーターや観客の人たちが残ってU-18の試合を観てくれました。U-18の選手たちにとって等々力は近くて遠い場所です。トップチームやサテライトの試合の時に、チラシ配りや、担架などのお手伝いはするけれど、そのピッチに立ってプレーする事はほとんどありません。
だから新潟戦はサポーターや観客の方に心から感謝したいと思います。大勢の方の声援や歓声が後半の3点を生んだと思うからです。1つ1つのプレーに拍手が起きたり、ため息に変わったりと、選手たちが責任を感じながらプレーをしていたように見えました。多くの観客の中でプレーすると成長するのだと改めて思いました。

やはりフロンターレチームにとって等々力は特別なのだとも感じました。
またそれは、僕自身にも同じ事だと先日の試合で認識しました。新潟戦の前日から少しテンションが上がっていたように思います。選手の時のような緊張感ではなく、何か大きなイベントを待っているような気持ちでした。今まで当たり前のように踏み入れていた等々力のピッチも、考えてみると引退してからは、約2年で2回目です。自分がプレーするわけではないけれど、すごく嬉しかったです。

そして今、僕たちのホームスタジアム等々力陸上競技場を改修しようという運動をしています。(署名など)1番の理由は、安全に試合を観戦できるようにしたいという事。個人的には控え室などをもっとキレイにするべきだとも思います。等々力というのは、フロンターレのホームスタジアムであるのと同時に、みんなのものであり、憧れの場所であります。

ジュニア年代の準決、決勝なども等々力で行ったりしますが、どのチームも本当に嬉しそうに足を踏み入れている。それは、子供たちだけではなく監督やコーチ、父兄の方も同じです。

川崎市民にとって等々力は特別だと思います。
だからこそ、みんなで等々力陸上競技場の改修を後押しして欲しいです。

もうひとつ11月24日等々力で14:00から、U-18が浦和と対戦します。是非、観に来てください。よろしく!

2008年11月10日

遊び心

サッカーの醍醐味とも言えるゴールの瞬間。
ここに至るまでには、さまざまな駆け引きがある。この駆け引きもまた見所のひとつだが、世界と比べると日本はまだまだ物足りない気がする。

ブラジルの選手や指導者がよく口にする「マリーシア」という言葉がある。
これは日本の「ずる賢さ」にあたる言葉らしく、日本人はどうもここが足りないようだ。ようするに駆け引きが足りないという意味だと感じているが、これにはいろいろな原因が考えられる。
その国の文化、環境、教育、歴史、生活習慣など、サッカーだけでは解決できない問題なのかもしれない。これは聞いた話だが、おつりを確認せず財布にしまうのは、日本人だけらしい。
つまり彼らは普段から駆け引きの中で生活をしている事が想像できる。しかし、だからといって無視するわけにはいかない。なぜなら勝負を左右する重要な要素の一つだし、そこにはサッカーの楽しさがたくさんつまっているからだ。
実際、敵を狙い通りにだませた瞬間は、最高の気分にさせてくれる。とても性格の悪い人間に思われてしまうだろうが…事実だ。

やはり駆け引きに勝つには、敵をだまさなければならない。左に蹴ると見せかけ、右に蹴ったり、走ると見せかけ、止まったり、パスと見せかけ、ドリブルをするなど、あらゆる場面で、たくさんのだまし合いがある。それがサッカーだ。

では、駆け引きが上手い選手とは、どのような選手なのか?今までに出会った選手を振り返ると、ある共通点が見えてくる。それは「遊び心」だ。この「遊び心」がある選手には、おもしろい発想(アイデア)をたくさん持っている選手が圧倒的に多い。そして一生懸命プレーする中にも、どこかに必ずゆとり(余裕)を持っている。日本では、常に100%全力で、真面目にプレーする事が、どこか素晴らしいとされているが、それだけでは敵をだませないし、駆け引きには勝てない。

こうした考え方は、良くも悪くも日本人の特徴なのかもしれない。サッカーが上達するためには、多くの苦しみに耐え、限界まで追い込まなければならないなど、どこか楽しんではいけないようなところがある。しかし、プロで活躍する多くの選手は、サッカーを心の底から楽しんできた奴らばかりだ。そして本当の意味で「楽しむ」事の難しさや、大切さを知っている。

サッカー選手を目指すみんなへ。
夢を叶えるためには、たくさんの困難がある。しかし、決して楽しむ事を忘れてはいけない。そしてサッカーにかける熱いハートと、ちょっとした「遊び心」が必要だ。

2008年11月30日

U-16秋田国民体育大会 エピソード4(Final)

神奈川の勢いは止まらない、準々決勝で兵庫県を1-0、準決勝で宮崎県を3-0で倒し、決勝の舞台へと駒を進めた。選手のモチベーションは非常に高い。決勝の相手は東京都、以前トレセンリーグで負けている相手だ。このリベンジに選手たちは燃えている。

決勝当日の朝、私は朝早く目が覚めたので他のスタッフがまだ寝ているところを邪魔しないで、トレーニングウェアに着替え、朝のランニングに行った。外はうっすらと明るくなっていた。ランニングを40分走り宿舎に戻ると選手たちが朝の散歩に出るために玄関前に集合していた。選手たちの表情は非常に明るい。散歩を終え、朝食を済ませ、出発の準備に備えた。グランドでは、決勝を観に多くの観客が足を運んでくれた。選手たちはいつものようにグランドをチェックし、各々のスパイクを磨きキックオフの時間を待っていた。

選手たちに伝えた事は各ポジションへの要求とチーム戦術、そしてどれだけ相手より勝ちたい気持ちがあるか。選手たちは必ずやってくれると信じている。

試合が始まった。神奈川はグランド広く使いボールを動かした、サイドから有効に崩すがなかなかゴールまで行かない。東京も必死になってゴールを守る。前半0-0。後半はメンバーを変えずに挑んだ。東京は前半とは違い前に前にボールをけるように仕掛けてきた。
後半15分、前線に放り込んだボールをディフェンスがクリア、そのボールを拾われ2列目から飛び出してきた選手にスルーパスを出し神奈川GK奥山(川崎F)と1対1。ボールに食らい付くがかわされ左隅に決まり東京が先制。私はメンバーを代え、攻撃的な選手を入れて猛攻に出たが、なかなかゴールを決めることができない。負けているときは時間が速く過ぎてしまう。私は時間が無いので、前線に高さのあるDF大和田(川崎F)を上げパワープレーに出た。しかし点を入れることができない。そして試合終了のホイッスル。
選手たちはグランドに倒れこんだ。全員が涙を流し、なかなか立ち上がれない。私自身その場から動く事が出来なかった。本当に一瞬の隙を疲れた失点。選手たちは守備面でしっかりと対応していたが、サッカーは何が起こるかわからない世界。しかし選手たちは非常に良く戦ってくれた。
U-15の時から2年間一緒にプレーして戦術面、メンタル面で色々なことを要求し、時には厳しいことを言ったりもしたがそれでもみんな一つの目標に向かって精一杯努力した。これからはそれぞれ自チームに戻るが、この経験を活かし未来に向かって頑張ってほしい。本当にありがとう。

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