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FRONTALE DIARYフロンターレ日記

7/24 (火) 2012

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南極レポ③

text by

第53次日本南極地域観測隊 高澤直也

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フロンターレ日記をご覧の皆様、第53次日本南極地域観測隊の高澤です。今回は私が昭和基地の電気や水などのライフラインについて簡単にご説明させていただきます。

まずは電気について。
昭和基地の電気はディーゼルエンジン発電機によって供給されています。このディーゼルエンジン発電設備は、電気を供給だけではなく、ディーゼルエンジンから排出される熱を利用して温水も供給できるコージェネレーションシステム(熱電併給設備)で構築されています。その熱で雪を溶かして造水したり、居住施設の暖房などにも利用している重要な設備です。そのため、2台あるディーゼルエンジン発電機は500時間ごとに交互運転をして運用しています。


2基の発電設備(手前と奥)と吉岡隊員(手前)と高澤(奥)


次は水について。
昭和基地では雪を融かして生活水を確保しています。
年間を通して外気温が氷点下なので、水は当然凍結してしまいます。そこで、上述のとおり、ディーゼルエンジン発電設備から供給される熱を利用して造水槽の水温を0℃以上に保ち水を確保しています。

生活水には上水と中水という2種類があり、上水は逆浸透膜と呼ばれる装置でろ過および脱塩、殺菌された水のことで、飲料水、洗面・お風呂などで使用しています。中水は簡易フィルターでろ過されたもので、主にトイレの流し水や洗濯水など直接口に入れないで使用する水です。
なお、これらの生活排水は生物汚水処理装置にて浄化された後、海へ放流されます。



お風呂は循環風呂。気持ち良さそうに湯船につかる吉岡隊員。


次は燃料について。
昭和基地で使用している主な燃料は、ディーゼルエンジン発電機や雪上車などに使用する軽油、ボイラーや油焚き暖房機などに使用する灯油、スノーモービルなどに使用するガソリン、厨房機器に使用するプロパンガスなどがあります。
一般的に日本で使用されている軽油や灯油では南極の寒さのため凍結してしまうので、凍結しにくい特別な軽油と灯油を使用しています。

なお、これらの燃料は南極観測船「しらせ」で年に一度しか補給することができないため、大切に使用しています。燃料の備蓄がなくなってしまうと、電気も、水も造ることができず大変な事態になってしまうからです。そのため、節電や節水をすることが燃料消費を抑えるためにとても重要なことです。


燃料を貯めているタンク


日本の南極観測が始まって50数年が経ち、現在の昭和基地の生活は快適になりました。日本での暮らしと同じように電化製品をコンセントに差せば使え、蛇口を捻れば水が出て、衛星通信により電話、メール、インターネットが常時使用できる環境です。しかし、ここは南極、自分たちが使う電気や水は自分たちで造らなければなりません。また造れる量には限界があります。全隊員がここは「南極だ!」という意識を忘れずに日々節電と節水を心がけて生活しています。

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