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FRONTALE DIARYフロンターレ日記

10/19 (水) 2011

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川崎修学旅行

text by

広報部

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川崎フロンターレでは「Mind-1ニッポン」を合言葉に東日本大震災の被害に対し、被災地への復興支援活動を行ってきました。
縁があって、川崎フロンターレ算数ドリルをきっかけに陸前高田市の子ども達との交流がスタートしました。

今年の4月末、スタッフが岩手県陸前高田市を訪れた際、川崎市の場所や街自体を知らない子ども達が多くいました。さらに先日9月18日に選手会が主催となって陸前高田に伺い選手達がサッカー教室を実施した際も同様の反応がありました。そこで、川崎という街を陸前高田市の子ども達に知ってもらうため、川崎フロンターレのホームゲームをきっかけとして川崎へ招待しようと計画したのです。

先週末の15日〜16日に実現した「川崎修学旅行」二日間の旅を追ってみます。

早朝の陸前高田を出た子ども達はお昼前に東京駅に到着しました。
約2時間半の新幹線の車内は、それはそれは大騒ぎだったそうです!!そして新幹線が東京駅に到着すると、東京駅の大きさに、大きなビルが乱立する東京に驚いていました。

まずは今回の移動の足となるバスへ!!
そこで早くもアクシデントが発生しました。今回の修学旅行は陸前高田の小学校に通う子ども達に希望を募り、複数の学校から参加者を募りました。そのために、今日がはじめましての子ども達がいる中での修学旅行となったようです。
分かりやすく言えば… みんながみんな知り合いじゃなく…(汗)
約70名の団体が行動するには人が多く巨大な東京駅は迷宮??だったのか… 2台のバスに分乗してスタート!!という時に、あれ??誰かいない…という大事態が発生したようです。プチ迷子になった子ども達がチラホラ。しかししかし、しっかり点呼をして脱落者なく、無事に川崎修学旅行がスタートになりました。

最初は東京観光です。
巨大な高層ビルが立ち並ぶ東京駅周辺に目を丸くした子ども達。
「うわ〜デカいな〜」という声。首都高速に乗って見える景色は子ども達にとっては初めての風景。東京タワー、レインボーブリッジ、スカイツリー、お台場の観覧車。大井の付近では車庫に止まる新幹線を、そして羽田空港の脇では飛行機を。子ども達から大きな歓声が聞こえ、大きな瞳が流れていく景色を追っていました。

あっという間に春日山部屋に到着したバス。お目当てはランチです。
春日山部屋と言えば、フロンターレのサポーターの皆さんならお馴染みの川崎塩ちゃんこですよね。
今回は春日山部屋の親方のご厚意で塩ちゃんこを振る舞っていただきました。
バスが到着すると、部屋の前では大きな体の力士達が迎えてくれました。ここでも「うわ〜デカいな〜」、と(笑う)力士の皆さんが笑顔で子ども達を迎えてくれ、たくさんの料理をご用意していただき、力士達には食事のサポートや子ども達とたくさん触れ合っていただきました。

食事が終わり、親方から、みんなに一つ目のサプライズプレゼントがありました。横綱の白鵬、日馬富士、魁皇の3力士の手形の色紙をプレゼントしていただきました。手形に自分の手を当てはめて見る子ども達。みんなで大きな声でごちそうさまでしたと挨拶をして春日山部屋を後にしました。

その後、かわさきエコ暮らし未来館に立ち寄り、川崎市が取り組んでいる最先端の環境活動に触れ、ちょこっと勉強!!(修学旅行ですからね!)
そこから川崎北部に位置する麻生区にある川崎市立黒川青少年野外活動センターに向かいました。

途中、高津区にあるフロンターレの事務所もバスで通過しました。
そこには子ども達への二つ目のサプライズが用意されていました。
有志で集まっていただいたサポーターの皆さんが、道路わきの事務所の駐車場で、横断幕とフラッグを掲げて子ども達を待っていてくれたんです。順番に通過する2台のバスに、「ようこそかわさき」というチャントで出迎え。バスの車内から顔をだし、大きく手を振る子ども達、笑顔の子ども達がいました。

バスは予定より1時間遅れで黒川に到着。
約2時間の大移動。川崎はほんとに南北に縦長だなと改めて実感。かわさきエコ暮らし未来館がある工業団地の川崎から等々力周辺の住宅地の多い川崎、そしてまだ自然が残る川崎市立黒川青少年野外活動センターがある川崎いろいろな顔を持つ川崎を感じてくれたのではないでしょうか。

陽も暮れて到着した黒川青少年野外活動センターでは有志のボランティアの皆さんがお出迎えをしていただきました。みんなで作る夕食、交流会、そして寝る為の準備をして待っていてくれたのです。

そしてこの日の3つ目のサプライズが。
外の暗闇の中では気がつかなかった(涙)みたいですが…
有志の選手たちが子ども達を待っていてくれたのです。
選手会長の横山知伸選手の掛け声で近くの寮生が顔を出してくれました。
陸前高田で一緒にサッカーをやった子供たちは、選手の姿を見て、また一段とテンションが上がっていました。
一番人気は〝マル″「マルだ!!マルがいるよ!!」「マル、なんかやってよ!!」なぜか人気のマルでした。

まさかの選手のサプライズ登場にみんなの笑顔が一段とパワーアップしました。
ここから1時間のバス遅れをみんなで挽回していきます。
まずセンターのオリエンテーションをして、使用方法や注意点を聞きます。

そこからみんなで、黒川青少年野外活動センターの名物であるドラム缶ピザづくりをしました。今夜の夕食をみんなで作るんです。ピザづくりは、みんなで分担。生地を作る係り、トッピングを作る係り、火を起こす係りに分かれ準備をしていきます。初めて調理をする子供たちもいたようですが、みんなで協力し合いながら、そして、ボランティアで来てくれたサポーターの皆さんと一緒に楽しく和気藹々とピザづくりをしました。

そんな中、最初はあいさつ程度で来てくれた選手達もなぜか一緒に子ども達とピザを作り始めていました。
むしろ、選手たちも手伝いというよりか、自分たちが楽しんでいた&食べたかったのかもしれません。
移動と観光でちょっぴり疲れてはいるものの、みんなで作るピザづくりに、目を輝かせていた子ども達。「おいしいピザが作れるかな〜」「トッピングはチーズを多めにしよう」
そして作り上げたピザのベースを350度の高温のドラム缶の中へ!!
「3分で出来るの??っていう声も上がっていましたが…」
待つこと3分。
みんなでカウントダウンをして、期待と不安が混じる中、熱々の美味しそうなピザが焼きあがりました。
生地厚のピザ、薄〜いピザ、具がごちゃごちゃに入ったピザ… 作ったグループによって味も歯ごたえも違うんです!!

途中まで参加して一緒に作ってくれた選手達も子ども達と熱々の出来立てをみんなでほおばりました!!
みんなで作ったピザはホントに美味しかったですよ。

このあと、みんなでふろん太、ワルンタと遊んだり、応援フラッグを作ったり、缶バッジを作ったり楽しく有意義な時間を過ごしました。
そして初日の最後は温泉です。
麻生グラウンドの下にある「湯快爽快」さんのご厚意により、子ども達に足を伸ばしたお風呂をご用意していただきました。今日1日の疲れを熱々のお風呂で足を延ばして入ることができました。


さて、翌日…
朝5:30。あたりはまだ夜があけず暗い中、昨日もお手伝いをしてくれたボランティアの方々が静かに黒川に集まってきました。
陸前高田の方々の朝食の準備を行うためです。70名分の朝食に加え、昼食のお弁当つくりまで。ボランティアの皆さんは5:30集合でしたが、5:30前には集まりはじめ「もう作り出しましょう!」と意気込みが伝わってきました。

朝食のメニューはロールパンサンド、ミネストローネ、フルーツポンチ。ボランティアの皆さんは事前にみんなで話し合って、入念なスケジューリングと仕込みをして今日に臨みました。大きな鍋で野菜を炒めたり、フルーツを切ったりとみんなでそれぞれの役割を分担して行い、手際の良さが感じられました。

夜明けとともに少しずつ、調理もペースアップし、調理場の中にもいい匂いがプンプン漂ってきます。
そんな中、部屋のほうからは何やら物音が…。昨日のハードなスケジュールでぐっすり寝ているかと思っていた子どもたちが予定より早く起き始めました。

するとサポーターの方から「散歩に行こう」と提案が。夜中に降っていた雨も上がり、多くの子どもが広場に集まり始めると、今度は「鬼ごっこしようよ!」と逆に子どもたちからの提案がありました。ちなみにその時の時刻は… 6:10。子どもたちの元気の良さには驚かされます。

それでも山の上にかけられたロープを見つけると、一斉に飛びかかる子どもたち!
助走をとり、勢いをつけたまま頂上まで登ろうとしますが、先ほどまで降っていた雨の影響で地面がすべるすべる。うまくバランスが取れなければ転んでしまい、なんと泥だらけ!!
それでもめげずに登り続けるこどもたちを見ながら、先生たちからは「これから試合を見に行くのに、泥だらけじゃないか(笑)」、「そのままシャワー室に直行だよ!」など誰もが本当に楽しそうにしていました!

その様子を近くで見ていた別の子どもは「鉄棒があるよ!」と言うと、先生からも「向こう(被災地)にはまだ鉄棒もないから、ここで遊んで行けよ!」とのやり取りが聞こえてきました。まだまだ被災地は子どもたちが遊ぶものが満足にないんだなと改めて感じさせられた一瞬でした。

このあとは子どもたちの要望通りに鬼ごっこをスタート。もちろんまだ7時前ですよ!
元気に走り回る子どもたちに、鬼役をつとめるサポーターや先生方はついていけず…。「遅い〜。そんなんじゃ捕まえられないよ」と厳しい一言も…。


子どもたちが元気一杯に遊んでいると、あっという間に時間が過ぎ、起床予定の7:00になりました。
外では遊んでいる子もいれば、眠そうな子、ゲームをしている子。さらにはいろいろ準備をしている保護者の方。起きたらまずは自分で使った布団を自分で片付けます。みんなが片付けている間にサポーターやボランティアの皆さんが配膳の準備をしてくれます。おいしそうなメニューが並んでいくと、待ちきれない子どもたちが食堂を覗いていきます!

準備ができると一斉に食堂に飛び込んでくる子どもたち。みんなで「いただきます!」と大きな声であいさつをして食べ始めました。

食べ終わると、ここ黒川野外活動センターを出発する時間が一気に迫ってきます。ここからはバスに乗り込み、2日目の川崎観光へ。

まずは近くにある麻生グラウンドを訪れます。ここでは試合メンバー以外の選手が練習中ということで見学に行きました。すると選手たちがピッチまで迎え入れたことで、子どもたちも大興奮!!一緒に記念撮影をするどころか、あまりに興奮した子どもたちがピッチ上を走り回ってしまいました。
それでもやはり子どもたちにとっては、プロのサッカー選手と一緒にピッチ上にたてたことが夢のような気分だったのではないでしょうか。ちなみに保護者の方もだいぶ興奮気味でした。

最後は選手たちと別れを惜しんで、スタッフの「行きますよー」との声にもなかなかグラウンドを離れようとしなかった子どもたち。練習中だった選手やコーチ陣がバスに乗った子どもたちを見送ってくれ無事に出発。短い時間でしたが、楽しい一時を過ごしました。

続いて、一行は川崎市にできたばかりの藤子・F・不二雄ミュージアムへ。
麻生グラウンドからバスで20分ほど。到着すると、「初めて来た〜!!」とここでも興奮気味の様子の子どもたち。入場すると勢いよく館内に飛び込んでいきます。

館内ではじめに受け取ったのが「おはなしデンワ」。これは館内に展示してある原画や創作活動にまつわる様々な話が聞くことができる優れもの。もちろん子ども用と大人用に2種類があるのです。展示室ではそのおはなしデンワを片手に食い入るように作品を見ていました。そのほかにも先生の部屋を復元したコーナーや、藤子・F・不二雄先生のヒストリーロードなどなど、まさにマンガの城というぐらい見どころ満載です!

途中、休憩コーナーというところでは通称”キレイなジャイアン”が水の中から現れるアトラクションも。レバーを井戸水を出すように何度も上下に押すと、水の中からジャイアンが現れる仕組みになっているのです。

そして館内の3階に登ると、そこには大きな原っぱが。そうです!ここにはドラえもんではおなじみのあの”どかん”も展示してあります。これには子どもだけでなく保護者の方も「どかんがあるよ!どかんが!!」と少々興奮気味。どかんの上に座った子どもたちもジャイアンになった気分が楽しめたようです。子どもたちにドラえもんの話を聞いてみると、「どら焼きが大好き!」と。ちなみにドラえもんの声が昔とは違ったことを知っているか聞いてみると、「知ってるよ!!」と即答。さらには「今の声のほうがいいよ!」と話していました。
しかしそれを聞いた保護者や取材に訪れたメディアの方々は「いや〜、やっぱりドラえもんは昔の声のほうがいいよね」と時代を感じさせるやり取りが聞こえてきました。

さらに奥へ進むと、ピー助の池があり、ドラえもんとのび太と一緒に記念撮影できるスポットも。ここにはたくさんの人が訪れ、写真を撮っていましたよ。
そして、ドラえもんと言ったらやはり”どこでもドア”でしょう!
そのどこでもドアも設置してあり、子どもたちが「陸前高田からやってきました!!」と。
本当にどこでもドアがあれば、いつでも陸前高田の方たちが等々力に来ることができるのになあとちょっと考えてしまいました。

また館内には作品にちなんだオリジナルメニューが楽しめるミュージアムカフェにもたくさんの方が足を運んでいました。中でも人気はドラえもんが描かれたどら焼きやアンキパン。ほとんどの人がお土産に買っていきました。やっぱりドラえもんといったらどら焼きが思いつくのでしょうか。

楽しい時間もあっという間に過ぎ、藤子・F・不二雄ミュージアムでの見学は終了。中には両手にたくさんのお土産袋を持った子どもや保護者が見られる中、バスに乗り込みいよいよ等々力陸上競技場に向けて出発です!

そしてその車中では新たなサプライズが!!
なんとサポーターの方がドラえもんと同じ格好をしてバスに乗り込んでいたのです。お弁当を渡すと同時にお土産としてどら焼きを手渡すはずが…、あまりにリアルすぎて子どもたちは「こわ〜い…」と。
さらには泣き出す子もいたほどです。しかしこれも藤子・F・不二雄ミュージアムに行ったという忘れられない?記念になるでしょう!

その後も選手からのビデオメッセージの放映などをしているとあっという間に等々力へ到着します。到着した後はサポーターと一緒に選手バスを迎える準備をします。
昨日、黒川でサポーターと一緒になって作った応援フラッグを掲げ、サポーターと一緒にフロンターレコールの練習をしました。

「がんばっぺし!かわさきフロンターレ」

方言を使ったエールを応援フラッグに掲げそれに合わせて、たくさんのサポーターの皆さんと陸前高田の方々で大声援を送り、選手バスを迎え入れました。

選手バスを迎え入れた後は、サポーターへのご挨拶。
ピッチ上へと現れた陸前高田を代表して、陸前高田市立高田小学校の鵜浦陽斗くんが「昨日、今日と川崎に招待していただきありがとうございます。選手の皆さん、今日は一生懸命応援するので、勝ってください!」と気持ちのこもったあいさつをしてくれました。

あいさつの後は、Gゾーンへと向かい選手の気分になって喜びのあいさつ。サポーターの「オォー、オーイ!!」というかけ声とともに両手を高く突き上げ、サポーターからも「ようこそ川崎!」や「陸前高田!」コールも沸き起こり、忘れられない思い出となったはずです。

そして、2日目のもっとも大きなイベント、集合写真撮影がやってきました。
これは選手入場後の記念撮影に陸前高田の70名が一緒に撮影しようというもの。もちろん対戦相手となる新潟さんにも協力をしてもらい、両チーム、審判、そして陸前高田の方々、100名ほどの集合写真となります。

今までに経験したことがないぐらいの大人数での集合写真。事前に我々スタッフの中でもその日の行動や、大堀カメラマンの撮影位置などを念入りに打ち合わせをして決めておきましたが、うまく成功するかどうかが正直なところ不安でした。

それでも、陸前高田の子どもたちがピッチに姿を見せると、ケンゴをはじめ選手たちが積極的に子どもたちに声をかけてくれて、スムーズに写真撮影をすることができました。
また対戦相手となったアルビレックス新潟の皆さんも協力していただき、本当にありがとうございました。

試合のほうは残念ながら1-2の敗戦。勝利を共に祝うことはできませんでしたが、陸前高田の方々はバスにて東京駅へと向かい、新幹線にて岩手県・陸前高田市へ戻っていきました。
子どもたちも「都会で建物も人も多くてすごかった。二日間とても楽しかった!」、「みんな優しかったし、今日は負けてしまったけど、次来るときには勝ってほしい」、「また次に来たら選手の皆さんとサッカーがしたい!!」などなどそれぞれが話してくれて、この2日間は思い出深いものとなってくれたことでしょう。

今回の陸前高田「川崎修学旅行」。
「Mind-1ニッポン」プロジェクトメンバーの提案からスタートしました。なかなか難しい問題がありましたが、多くの皆様のご協力、ご厚意をいただき実行することが出来ました。
またスタジアムをはじめ、多くのサポーターの皆さんが温かく子ども達を迎えていただき、たくさんの思い出をプレゼントすることが出来たと思います。

いつか子ども達が大きくなり、また川崎に来たいな、川崎に住みたいな、そしてフロンターレの選手になるんだと夢見てくれればいいなと。
皆様の温かい気持ち、本当に感謝します。ありがとうございました。

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