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FRONTALE DIARYフロンターレ日記

12/ 7 (月) 2015

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第5回陸前高田サッカー教室

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集客プロモG

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今年で第5回となる「陸前高田サッカー教室」に、11月の27日(金)・28日(土)で訪問してきたので報告します。

東日本大震災が発生した2011年から続けているこのサッカー教室も今年で5回目となりました。あの時の小学6年生が高校生になった姿を見たりすると時間の経過を感じます。
サッカー教室は28日(土)に実施しましたが、選手達は前日の27日(金)に陸前高田に入り、市内各所を訪問しました。
まず選手が向かったのは旧道の駅の「タピック45」。ここは震災遺構として保存されています。この建物は海側がステージのようになっており、上まで登ることができます。選手たちも登ってみましたが、津波の最高到達点が記されていて、ここまで津波がやってきたのか、と考えると、みんな言葉を失っていました。案内をしていただいた方も話されていましたが、どんどん風化していく中、このような建物を震災遺構として当時のままで残していくことが震災を後世に伝え、防災意識を高めることに繋がると考えているそうです。ちなみに近くにある気仙中学校校舎も当時のままで残されることが決定されたそうです。
選手一同は「タピック45」を後にして、「奇跡の一本松」に移動します。毎年見ている選手もいますが、初めてみる選手はこの松に色々な思い、気持ちを抱いているようです。杉本選手は「何でこの一本だけ残ったんやろ。すごくない?」とスタッフに話しかけていました。もしかしたらたった一本残った松に、何らかのパワーを感じていたのかも知れません。

「奇跡の一本松」のあとは、選手がA~Cの三班に分かれて市内各所を訪問しました。
A班は選手会長の登里選手の他、武岡選手、森谷選手、小林選手、安藤選手、田坂選手の6名。まずA班が訪れたのは高田小学校。一昨年まで今回のサッカー教室を実施していた小学校です。始めに校長先生にご挨拶。実は、サッカー教室は日曜日に実施していたこともあって、校長先生とは初対面です。選手会長のノボリから『ここに来ると子ども達からパワーを貰えます!』と挨拶をすると、校長先生からも『フロンターレさんが毎年来ると子ども達に笑顔が増え、学校に活気づきます。』とのお言葉を頂きました。この後、子ども達が待つ学童クラブに行くと選手がもみくちゃにされるほど歓迎してくれました。

高田小学校の後は、きのこのSATOさんへ。11月22日仙台戦で実施した陸前高田ランドではしいたけのバター焼きを販売していただき、大好評でした。早速工場に入ると陸前高田ランドで見たホットプレートが! ということで、しいたけのバター焼きをふるまっていただきました。選手たちは食べながらきのこのSATO社長の佐藤さんから美味しいしいたけの作り方や調理法などに耳を傾けていましたよ。説明が終わる頃には、2台のホットプレートにいっぱいあったしいたけはすべて完食。お腹いっぱいになった後は、しいたけのパック作業を選手みんなで手伝っていました。

きのこのSATOさんから歩いて1分の場所にある磯ヤ水産さんにも訪問しました。ここのわかめやこんぶの商品はその品質から大変人気があり、いつも多忙なことから工場見学をお断りしているそうですが、今回特別に受け入れていただきました。本当にありがとうございました! 一つのわかめから何種類もの商品ができることやその加工方法の説明を受け、その後ふるまっていただいたわかめはとても美味しく、選手もお土産にたくさん商品を買っていましたよ。

そしてA班が最後に訪れたのは、陸前高田市役所。市役所に着き、玄関でいきなり陸前高田市の鳥羽市長と偶然遭遇。そのまま、鳥羽市長が市役所を案内してくれ、職員が待つ会場へ。部屋に入るとまだ仕事中なのか職員の方はいなく…、どうなるかなと思いましたが徐々に色紙やカメラを持った職員の方がたくさん集まりました。選手会長のノボリが紹介されると『来年、僕らは陸前高田で試合するので一緒に盛り上げてほしい』と挨拶すると大きな拍手を浴び、その後は職員の皆さんとサインや写真撮影などして、交流を深めていました。

B班は井川選手、谷口選手、小宮山選手、新井選手の4人。まず4人が訪問したのは岩手県立高田病院。昨年は12月だったのでブルーサンタとして訪問した病院です。ちなみにこの病院、全国で唯一のプレハブの病院だそうです。4年経った今でも移転できず、ここで診察を続けています。少ない時間でしたが、職員の方々、入院されている方々を4人は交流させていただきました。最後は昨年から飾っていただいているフラッグにサインをしてみんなで記念撮影。みんなの笑顔、素敵ですね!

高田病院の次は県立高田高校へ。本当はサッカー部が練習しているグラウンドに行って、一緒にボールを蹴る予定だったのですが、暴風警報が出てしまい練習は中止。急遽学校の会議室で選手とサッカー部の生徒の質疑応答タイムとなりました。新井選手はゴールキーパーの生徒から「点を取られた時、どうやって気持ちを切り替えていますか?」と質問されると、「ディフェンスのせいにする」と答えると、すぐに残りの3選手から突っ込みが。新井選手が本当に言いたかったことは「サッカーは自分一人ではできないから、ディフェンスの選手も含めて、みんなで守る。だから一人で抱え込まずに切り替える。」ということだったそうで、質問した生徒も納得していました。その他の質疑応答では井川教授の恋愛講座など、サッカーとは関係ない話で盛り上がりました。そんな楽しい時間もあっという間に終了の時間に。最初は緊張気味だった生徒たちも最後は笑顔で記念撮影。選手も楽しい時間を過ごさせていただきました。

そしてこの日の最後の訪問場所は「酔仙酒造」さん。11/22仙台戦のフロンパークでも出店していただいた、陸前高田が誇る酒造メーカーです。震災で高田市内の会社は流されてしまったので、今は隣の大船渡市に蔵を構えて美味しいお酒を造っています。こちらでは普段は見ることのできない蔵を見学させていただいたり、色々なお酒の試飲をさせていただいたりしました。工場見学はやっぱり男子ですね、こういったヒミツ基地的な所はみんな大好きらしく、興奮していました。

新加入組のC班は杉本選手、船山選手、車屋選手、中野選手、三好選手、板倉選手の6名と藁科社長も新加入ということで一緒に行動することに。まずは昨年もお邪魔し、先日の陸前高田ランドで大行列を生み出していた陸前高田市の特産・牡蠣の剥き場がある脇ノ沢漁港に行きました。そして脇ノ沢漁港にある大和田水産の大和田晴男社長から、震災当時の話や工場の再建までの話を伺いました。講話後、牡蠣剥き場を見学し、蒸し焼きにしたカキとホタテ、さらに生のカキと甘辛く煮しめたカキもいただき、一行は大満足。全員「うまっ!」を連発していました。写真の船山選手の表情がおいしさを物語っていますね! さらにこちらも先日の陸前高田ランドで行列を作っていた神田葡萄園さんから岩手県No.1ご当地サイダーのマスカットサイダーを1ケース差し入れていただきました!! マスカットサイダーを飲みながらカキとホタテをいただく最高の訪問になりました。

一行は大満足で脇ノ沢漁港を後にし、高田FCの父母の会元代表の戸羽さんのお宅に向かい、震災時のVTRを見ながら当時の話や、震災とどう向き合い生活をしてきたか戸羽さんより伺いました。特に戸羽さんが強調していたのは、地震はいつか必ず来るのでその時への備えをしっかりして、被害を最小限に抑え、命を守ってほしいと選手たちに訴えていました。そしてVTRを見た後は戸羽さんよりあまーいりんごを差し入れていただき、食後のデザートとして美味しくいただきました。戸羽さんのお宅を後にし、今度は仮設住宅へ。その道中、板倉選手は「本当に悲惨な光景を改めてもう一度見てびっくりしています。」と震災、津波の怖さを再確認していました。仮設住宅では1つのお宅に伺うには大人数なので、仮設にお住まいの千葉さん、陸前高田市サッカー協会会長の小山さん、ササキスポーツにお勤めの脇坂さんの3宅に協力いただき2選手ずつ伺いました。板倉選手、三好選手が伺った千葉さんのお宅は、6畳一間と4畳半のキッチンが付いた1Kの間取り。そこにお父さん、お母さん、おばあちゃん、そしてお子さんが2人の計5名で暮らしています。実際に部屋の中に入ると、その足の踏み場のなさに選手も驚いていました。ご主人の大介さんから、震災直後の生々しいお話や、仮設住宅での生活お聞きし、仮設暮らしでの現状を伺うこともできました。厳しい仮設暮らしの中でも、家族がとても明るく生活をしている姿がとても印象的でした。新加入選手組は内容がとてもある充実した訪問ができました。各班とも、お忙しい中、訪問を受け入れていただいた皆さま、ありがとうございました!

一方D班は戸羽市長が会長を務め、いつも陸前高田からフロンターレを応援してくれている『サポーターズ』の皆さんと一緒に、フロンターレの告知ポスターの掲出活動を高田市内で実施しました。
「フロンターレ算数ドリル」が縁で、小学校や市役所には以前から貼っていただいていましたが、今回は総勢4グループ12名で気合いを入れて回ります!!
高田とのお付き合いも4年経ちフロンターレの浸透度も徐々に上がってきたようで、どこのお店に行ってもフロンターレのことを知っていてくれましたよ!!
地元の布団屋さんに建設会社、銀行等、皆さん快くポスターを貼らせてくださり、持参した100枚はあっという間になくなるほどでした。貼らせていただいた記念に記念写真をとお願いすると、東北の気質なのか、控えめな方が多かった気がします。そこをちょっと強引に、ぜひ記念に! と撮影させていただきました。

市内各所を訪問した翌日はいよいよお楽しみのサッカー教室! 昨日までは雨が降ったり止んだりとはっきりしない天気でしたが、この日は朝から快晴。まさにサッカー教室日和です。今回の会場の上長部グラウンドは、来年計画している「高田スマイルフェス」の会場でもあります。ここは加藤久さんが中心となって作ったグラウンドで、震災時はここも瓦礫で埋まっていたそうです。それをここまで綺麗なグラウンドに整備した方々には本当に頭が下がります。そこでこうやってサッカー教室が出来ることに感謝ですね。
今回、サッカー教室に参加してくれたのは市内の小学1年から6年生の約70名。朝から元気な声がグラウンドに響いています。今回は戸羽市長もサッカー教室に参加され、子ども達と一緒にグラウンドを走り回りました。

サッカー教室は選手会長の登里選手の挨拶のあと、1・2年生、3・4年生、5・6年生の3グループに分かれて早速開始です。どのグループも子ども達の笑顔に感化されて選手たちもみんな笑顔です。まさに9月11日に陸前高田市とフロンターレが締結した、お互いの存在がお互いの励みとなり、笑顔を作る「高田フロンターレスマイルシップ」の理念通りの光景がグラウンドいっぱいに広がっていました。サッカー教室が終わった後、杉本選手の「あー、めっちゃ楽しかったー!」、「また、来たいわー!」という感想に代表されるように、選手達もすごく楽しかったサッカー教室でした。

サッカー教室が終わるとエバラさんの美味しいカレーとスープが選手と参加者を待ち構えています。サッカーでたくさん動いたので、選手も参加者もお腹ペコペコ。手をちゃんと洗ってキッチンカーへ走って行きます。サッカー教室と同様、みんな笑顔。美味しいものを食べると自然と笑顔になるんですね。選手も子どもたちと一緒にご飯を頬張ります。おかわりする選手もいて、みんな大満足。エバラさん、いつもありがとうございます! そしてご馳走さまでした!

大満足だった昼食を終え、最後はみんなが楽しみにしていたグッズ抽選会です。賞品は選手着用のスパイクやキーパーグローブ、ユニフォームなど豪華すぎる賞品が出揃い参加者のみなさんは大興奮です。進行役はもちろんノボリ、手慣れた様子で会場を盛り上げます。

抽選会のルールはとてもシンプル、抽選BOXに入った「青いボール」と「黄色いボール」どちらを選手が引くかを当てるという青玄まつりでも定番なあのゲームです。単純だけど盛り上がるんですよね!! しかも今回は、当たったからといって好きな物は選べない”運”に任せ切った内容(笑)。抽選BOXからボールが引かれるたびに大きな歓声が飛び交い大いに盛り上がりました。
抽選会の最後にはなんと高田FCのみなさんからサプライズが!! 進行役でありながら新婚でもあるノボリへお祝いのケーキが用意されていました。ケーキと祝福の拍手をもらったノボリは大喜び、会が終わった後も何度もケーキを写真におさめていました。

こうして楽しかった2日間が終了して、一行はバスで一ノ関駅まで移動します。最後まで手を振って高田の皆さんが見送ってくれました。みんな名残惜しそうですが、また来年必ず来るので、その日をお互い楽しみにしましょう!

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