2017シーズンのスタートとなった宮崎県綾町での1次キャンプは、チーム始動から別メニューだった選手以外で大きな怪我人を出すことなく、無事終了しました。
例年との大きな違いは、やはり練習メニューと練習時間です。
今までは1次キャンプからボール回しや実戦形式のトレーニングを行う割合が多かったですが、今年は篠田フィジカルコーチの指導のもと、入念にウォーミングアップをしてから昨シーズンどおりのメニューに入るようになりました。
それにともない全体練習の時間も伸び、例年と比べると1.5倍近くの時間をかけるようになりました。また体重測定や消化酵素の数値などを参考に、選手の体調管理を細かく行っています。すぐに成果が出るかどうかはわかりませんが、選手の体調面をサポートする体制が整えられています。
またサッカー面では、長年をかけて作り上げてきたパスサッカーの質をさらに高めつつ、球際で強くアタックをかける、攻守の切り替えを速くするといった鬼木監督の色が出ています。
「1次キャンプでは篠田さんにお願いをして、みんなのコンディションを整えて体力をつけるというテーマでトレーニングをやってきました。あとは新しい選手の融合ですね。キャンプを通じて走ることにも積極的に取り組んでくれているので、そういった部分を生かしたサッカーもできるかなと感じています。みんなのやる気を感じていますし、非常に順調なキャンプだったと思います」(鬼木監督)
選手に話を聞いてみると、去年までフロンターレにいた選手は天皇杯決勝までトレーニングをしていたので、コンディションを上げるというよりは戻すという感覚だったようです。逆に新加入選手はオフシーズンが長かった選手もいたので、チームのスタイルを理解しつつ体力面を上げなければいけなかったので少し大変だったかもしれません。
「去年に比べてフィジカルトレーニングをけっこうやったのできつかったですけど、終わってみると気持ちいいですね。オフシーズンが短かったぶん、ある程度動けました。まだ若いのでフィジカル的なところは自分が引っ張っていきたいと思います」(板倉滉)
「自分はオフが長かったので体は少し重いですけど、チームに来たときよりはだいぶフィットしてきたかなと。フロンターレはやり方が違いますけど、早く慣れてもっと自分のプレーを出したいです。ボールを前につけるタイミングがワンテンポ速ければ、チーム全体のテンポも上がってリズムも作れると思うので」(舞行龍ジェームズ)
チームは1次キャンプを終えてオフを挟み、3日間麻生グラウンドでトレーニングを行ったあと、沖縄での2次キャンプに入ります。その頃には全体のフィジカルコンディションが揃ってくると思うので、いよいよシーズン開幕を見据えた実戦中心のトレーニングに入ります。
「2次キャンプでは質をもうひとつ上げたいです。1次キャンプでの練習試合でも点を取れましたが、まだまだ取れると思います。もっと攻撃的なサッカーができると思いますし、技術に限界はないので、そこは求めていきたいです」と鬼木監督。
1次キャンプでは新加入選手、新スタッフを加えチーム全体でコミュニケーションを取りながら、ここまで大きな怪我人を出すことなくトレーニングができました。2次キャンプではJリーグのチーム相手に、ピッチ内での細かな部分を突き詰めていく段階に入っていきます。シーズン開幕まで1ヶ月を切り、年間を通して戦うための下地作りが着実に進められています。
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