毎年実施している新加入選手による「Jリーグ新人選手研修」ですが、残念ながらコロナの影響で2020年、202年と実施で来ていませんでした。この研修は、Jリーガーとなったプロ1年目の新入団選手を対象としたもので、『社会人としてのモラルやマナーを知ることはもちろん、プロサッカー選手として多くの人々に支えられていることを知ること』を目的としています。シーズン前にJリーグが実施する全体研修とは別に、クラブ毎に地域ボランティア活動と公式試合の運営業務を行うことが義務付けられています。

先日の鹿島戦で、川崎フロンターレの選手たちが3年ぶりに「スタジアム運営研修」を行いました。

今回この新人選手研修の対象となったのは、DF15佐々木旭選手、GK22早坂勇希選手、MF25松井蓮之選手、MF26永長鷹虎選手、FW28五十嵐太陽選手の5名です。

従来であれば、「ボランティア朝礼」でご挨拶した後に、ボランティアスタッフのみなさんと一緒にボランティア活動を行うのですが、コロナ禍ということもあり人数制限などしっかりと感染症対策を実施しながらの研修ということもあり、今回は朝礼への参加は行わず、早速「座席拭き」を行いました。

選手たち5人で手分けして、バックスタンドとメインスタンドの座席を1席ずつ丁寧に拭き上げていきました。想像以上に重労働なことに驚きつつも、松井選手は「少しの座席拭きでもとても大変だと感じたが、これをボランティアの方々は毎試合前に沢山の座席を拭いて常に綺麗な状態を保ってくれていることを考えると、当たり前の事ではないんだなと改めて感じることができた。」と感謝の気持ちを伝えてくれました。

また、座席清掃に同行したスカウトの田坂氏も、新人選手時代以来となる座席清掃を新入団選手たちと一緒に体験しました。当日レクチャーしてくれたボランティアスタッフの方はは、14年前に田坂氏が新人研修時にも担当をされたそうで、とても感慨深いとおっしゃっていました。

その後は、ボランティア活動や試合運営についてクラブスタッフからのレクチャーを受けました。ホームゲームの日には、イベント補助や座席案内、マッチデープログラム販売など100名ものボランティアさんの協力のもと試合が運営されているということを聞き、5人全員がとても驚いた表情が大変印象的でした。また、運営スタッフによるレクチャーでは、ゴールやベンチ、電光掲示板の設置やスタジアムの構造、横断幕の設置、開門時のスタンド様子など普段なかなか目にしたり知ることができないことばかりで、選手たちにとっては新鮮だったようです。

例年であれば、さあ、ここからファン・サポーターのみなさんとの触れ合いの場でもある「実地研修」へ!!となるのですが...今回はコロナの影響で残念ながら実施できませんでした。

研修後に佐々木選手は、「普段当たり前のように開催されている試合でもたくさんの人の協力があってのことだと感じました。今回行った座席清掃では、1席1席を丁寧に拭くことで試合を見に来た人達が気持ちよく観戦できるのだと思いました。これを毎ホームゲームで見返りを求めず、川崎フロンターレのためにやってくださっている方達への感謝の想いが高まりました。当たり前のことを当たり前だと思わず、感謝の気持ちを持ってプレーしていきたいです。」
と感謝の気持ちと今後のプレーについても語ってくれました。

5人がピッチで活躍する姿を見られることが楽しみですね!!
ご協力いただいた、みなさんありがとうございました。